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水道民営化、みやぎ型(水道)管理運営方式による民営化に反対する抗議文を提出

水道の蛇口
当たり前に存在する水道。

さて、改定水道法が国会で成立したのは、2018年12月12日のことです。

表面上、この法律は「水道の基盤強化」が目的とされていますが、世界一の水質を誇る日本の水道において、水道の基盤が弱いと感じることは全国的に少ないのではないでしょうか?

勿論、水道管の老朽化などが問題になっていることは、誰もが認識していますが、何故このタイミングで改定され、2021年3月現在、この法律がどのように運営されているのでしょうか?

※この記事の最後に水道民営化に対する抗議文ファイルがあります。

1.水道民営化、みやぎ型管理運営方式による水道民営化(上工下水一体官民連携運営)

2019年12月、宮城県議会は「水道民営化案」の関連条例改定案を可決、水道事業の運営権を民間に委ねるコンセッション方式(上下水道と工業用水の運営権を一括して民間に売却)を導入することを決めました。

宮城県では、この運営権売却により、20年間で約250億円のコスト削減を見込んでいます。

そして、売却先募集の結果、今年3月12日売却先第一候補としてメタウォータ株式会社とその企業グループが選ばれました。メタウォーターグループの運営権者提案額は1304億7899万9999円で提案社3社の中でトップとなる金額であったと推定されます。

なお、メタウォーターグループの中に、何とフランスの水メジャーであるヴェオリア社がその名を連ねています。後にグループごと買収する戦略なのでしょうか?

▼参考記事

https://kahoku.news/articles/20210312khn000034.html

2.大津市の市民意識調査で公営継続61%が要望

一方、関西の水瓶琵琶湖を擁する滋賀県大津市では、3月20日に京都新聞が発表した内容によると、水道民営化を希望する人は僅か3%に留まり、公営継続を強く希望する人が61%を占める結果となり、市民は民営化導入に消極的であることが判明しました。

この調査は、大津市の「新水道ビジョン」(2016~2018年度)の中間見直しを前に、昨年11月無作為抽出した3千世帯を対象に実施され、1639世帯(55%)から回答を得たものです。

「これまでどおり公営」が61%、「どちらでもよい」が25%、無回答が7%、「民間で運営してほしい」が3%となっています。

やはり、琵琶湖を擁し水に意識が高い滋賀県では、利益を追求する民営化には懐疑的であることが、浮き彫りとなりました。

実は、筆者も大津市に在住しており、市民のライフラインである水道の民営化(商業化)には強く反対してきました。

既に滋賀県大津市では、ヴェオリア社が滋賀県の水道メータ検針、料金徴収などの業務委託先として入り込んでおり、ヴェオリア・ジェネッツとして社員は同社のロゴ入りユニフォームを身にまとい、水道業務の一部を受け持っている状況です。

既に市民の反対運動で上水道の民営化を阻止した浜松市の事例
▼こちらをクリック

https://ameblo.jp/crystalquartz-j/entry-12623118315.html

3.既に民営化した海外の国々や自治体ではどうだったのか

2000年以降に水道の民営化を実施した国々やその都市は、ボリビア、フィリピンのマニラ、インドネシアのジャカルタ、米国のアトランタ、フランスのパリなど、2015年までに実に世界37ヶ国、235ヶ所に及びます。

しかし、その全てが再公営化に戻っています。

その理由は壮絶なもので、民営化した途端に水道料金が値上げされ、公営化に戻すまでにその料金は、2倍から5倍に跳ね上がりました。そのうえ、水質悪化やサービス低下が生じ、死者が出て訴訟問題に発展し、これが火種となってデモや暴動、紛争まで発生したからです。

当然に、各国政府としてはこれを収めるため、例外なく公営化に戻すことを決めたのです。

契約上、こうした水道料金の高騰を食い止められなかったのかとの疑念が湧きますが、勿論そのように契約上は制限したケースもあります。しかし、経営の悪化を理由にされては、水道事業が破綻し、水道の供給や下水処理ができなくなるため、値上げを黙認する他なかったという自治体が多数存在します。

特にアルゼンチンでは、2006年から2010年の間、紛争にまで発展し、同国政府が民間業者(フランスSuez社)との契約を破棄したため、Suez社は政府に損害賠償請求訴訟(12億US$)が国際仲裁裁判所に提起され、同国政府が敗訴しています。

多額の賠償金は、のちに水道料金に上乗せされ、元の公営事業時代の料金に戻ることはありませんでした。

▼詳細はこちら

https://water-business.jp/article/201011010/

4.日本のマーケット規模

日本の水道料金の収入が減少しているといわれる日本ですが、その規模は年間約2兆3000億円あり、外資のメジャーから狙われるに十分な市場といえます。
水道管などの設備は老朽化しているものの、世界と比較して相当にしっかりした設備であると評価されています。

では、何故水道民営化が日本で持ち上がったのか?
2013年4月、米国のCSIS(戦略国際問題研究所)に訪問した麻生太郎副総理が、「日本の水道はすべて民営化します」と国際社会に向けて発言したからです。

これを機に、海外の水メジャーから日本の行政・地方自治体などへの問い合わせが急増したと言います。 しかし、これら水メジャーは、例えば、フランスのヴェオリア社は、宮城県などのコンセッション方式(水道事業の全てを売却)には様子見でメタウォーターグループの1社として参加し、水源が豊富で広域に供給している滋賀県などには積極的に投資を検討しているといわれます。

つまり、おいしいところには直接投資するという当たり前に主査選択をしているということでしょう。

5.水道民営化を拙速に行わなかったイギリス政府

イギリスで水道の民営化が持ち上がったのは、1989年のこと。 当時のイギリス首相は、数々の政府公営事業を民営化した、サッチャー首相ですが、水道だけは慎重だったようです。

サッチャー首相は「水道を民営化し民間企業に売却した場合、必ず民間会社は利益を追求し、その結果サービスの低下は勿論、料金の値上げをするだろう」と見越して、2000ヶ所近くあった水道事業体を21社に集約し広域化して合理化を図りました。 そのうえで、次の3つの国の機関を創設しました。
1.サービスの調査と料金改定の審査などをする機関(Ofwat)。
2.水質を監視・管理・指導する機関(DWI)。
3.税理士や法律の専門家、ジャーナリストなど180人で構成するOfwatとDWIを逆チェックする第三者で構成する機関(CCWater)。

「鉄の女」といわれ、数々の公営事業を民営化したサッチャー首相ですが、国民のライフラインである水には相当慎重だったようです。 そして、現在民間には一部運営権を売却したり、料金の回収業務や補修工事業務など部分的な業務を委託し、他国にあったような理不尽な値上げもなく運営されています。

6.日本国憲法では、水道などはどのように定められているのか?

日本国憲法第25条に次のように記載されています。

(1)「すべて国民は健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」
(2)「は、すべて の生活部面について社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」

と、規定されています。
これは「国民には生存権があり、国家には社会福祉、生活保障、公衆衛生向上、増進の義務があるという意」であると解釈され、水道は国民のライフラインですから、生存権・公衆衛生の向上にもかかわる代表的なものです。

つまり、いわゆる水道民営化法は、最上位法である日本国憲法に矛盾する、むしろ違反しているといっても過言ではない法律なのです。

まとめ

日本の水道民営化の現状と世界各国の民営化の歴史と現状について解説致しましたが、あなたは日本の水道民営化に賛成ですか?反対ですか?

私は、反対です。

現在の政府の公共事業を何でもかんでも民間に売却することは、政府の責任逃れであり、増してや国民のライフラインを外資に売却するなどもっての外です。

一見、水道の民営化は、地方自治体にまとまった売却資金が得られるため、地方財政の合理化にみえます。しかし、本来、こうした国民のライフラインは、日本国憲法の定めにもあるとおり、国が最終責任を負うべきではないでしょうか?
国は借金で財政が大変なのじゃ?と思われた方は、是非こちらの参考動画ご覧ください。
▼目から鱗の参考動画

https://youtu.be/3q8o-aWER5k

憲法には、「すべて公務員(政治家のこと)は全体の奉仕者であって、一部の奉仕者ではない」と定めています。 この前提があるから、我々国民は通貨発行権は元より水道など国民の共有の公共財産を国会に預け、委譲している訳ですから、それを麻生氏のように独断で憲法に違反する扱いをされては、我々国民はたまりません。

なお、以下のとおり宮城県に同県の水道民営化に反対する抗議文を送付致しました。 もし、賛同される方で抗議文を書いている暇がないという方は、下記の「抗議文ファイル」をクリックし自由にコピペしてお使いください。宮城県民でなくとも抗議は有効ですしこれが事例化しなければ、ご自身の地域でも民営化されない可能性は高まると思います。
なお、お住いの地域で既に民営化策が議会で検討されている場合は、各都道府県庁に反対意見書として提出されることをお勧めいたします。行動しなければ、受け入れたことになります。


▼抗議文ファイルはこちら(一部修正しています)
https://luken.blog/wp-content/uploads/2021/03/宮城県抗議文.txt

みやぎ型管理運営方式 意見書窓口
▼こちらをクリック(cookieの設定が必要です)

https://www.pref.miyagi.jp/form/detail.php?sec_sec1=233&inq=04&check

又は、現在こちらのリンクで署名運動が始まっています。
▼こちらに署名

https://onl.tw/WvewvLc

おまけとして、麻生氏に関するスクープ記事がありましたので、ご紹介しておきます。
▼こちらをクリック

https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/243479

▼関連記事
本当に日本政府の財政は厳しいのか?米国政府の状況と比較して解説

https://luken.blog/media-news-3081

 

 

作成者: luken.blog

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